Q-05 リン酸固定とは?一覧へ戻る
畑地に施用したリン酸の大部分が固定されると聞きましたが、これはどういうことですか。
また、固定されたリン酸は作物に利用されないのでしょうか。

1.リン酸固定とリン酸吸収係数
 肥料から溶け出したリン酸は土壌に速やかに吸収され、作物による利用が妨げられます。このような土壌への吸収を固定といって、リン酸イオンが土壌中のカルシウム、アルミニウム、鉄などのイオンと結合するために起こります(図)。リン酸固定の強さはカルシウム<<<アルミニウム<鉄の順に強く、アルミニウムや鉄と結合したリン酸は、水に溶けにくいいわゆる難溶態に変化し、作物の吸収利用が難しくなります。この固定力は土壌の種類により大きく違い、これを診断する基準としてリン酸吸収係数が用いられています。リン酸吸収係数の高い土壌は、リン酸質資材を投入したり、リン酸の施肥量を増す必要があります(表1)

2.固定の強い火山性土
 リン酸吸収係数の区分が「中」〜「大」となるのは、北海道の畑地に広く分布している大部分の火山性土です。火山性土がリン酸を強く固定するのは活性のアルミニウムが他の土壌に比べて多いためです。一方、低地土や未熟土では活性アルミニウムが少なく、リン酸吸収係数の区分は「小」以下となります。活性アルミニウムによるリン酸固定はpH3〜4で最も大きく、pHの上昇とともに小さくなります。